痛みを我慢する人ほど、損をしている
皆さん、こんにちは。
秋も深まってきて、早くもインフルエンザが猛威をふるっているようです。例年より早いですね。自宅で療養されるがん患者さんたちにも、ワクチンの接種は例年より早く進めてもらっています。
さて、今月は札幌で行われた学会に参加してきました。アルコール依存に関連する学会で講演の機会をいただいたのですが、普段とは異なる専門領域の学会で、多くの刺激や学びをいただきました。ついでに北海道のグルメも堪能してきました。

こういったセルフケアも、つらい患者さんに関わる緩和ケアの医療者には大切だと思っています。皆さんも自分自身へのご褒美、忘れないでくださいね。
「二刀流 緩和ケア医の頭の中」は、病院と在宅の二つの現場に立ち、自身もがん患者である緩和ケア医・廣橋猛が、日々考えていることや公には言いにくい本音を率直にお届けするニュースレターです。過去記事や毎月すべてのレターを受け取るには、サポートメンバーをご検討ください。
「痛みはどうですか」
「大丈夫です」
そう答えて診察室を出る。立ち上がるときに、顔をしかめる。
緩和ケア医として、こういう方をしょっちゅう見ています。
はっきり言います。痛みを我慢する人ほど、損をしています。我慢した痛みは、薬が効きにくくなる。眠れず、食べられず、体力が落ちていく。我慢は美徳のように見えて、実は、失うものばかりなのです。
でも、我慢してしまうのは、その人のせいだけではありません。痛みについて、医師に何をどう言えばいいのか、分からない。そして我慢させているのは、私たち医療者の側でもある。これは医療者として、少し言いにくいことですが、真実だと思っています。
今日は、痛みと薬について、医師に聞いていいこと、どう言えばいいかを、7つ整理します。私の専門であるがんの痛みを中心に書きますが、どのような痛みにも応用が効きます。薬の使い方は病気や薬の種類によって違いますので、どの項目も、ご自身の医師の指示に従うことが前提です。
1. 「痛いときに飲んで」の「痛いとき」って、いつですか
痛み止めを処方されるとき、多くの方がこう言われます。「痛いときに飲んでくださいね」。
でも、「痛いとき」っていつでしょう?
どれくらい痛いとき?
動けないほど痛いとき?
これが分からないから、「まだ飲むほどじゃない」と我慢してしまう。
がんの痛みの場合、痛いときに追加する薬というのを処方されます。レスキューとも言います。使うべきタイミングの答えは、少し痛いなと思った、そのときです。痛みは火事と同じで、ボヤのうちに水をかければ少しで消えますが、燃え広がってからでは、同じ薬でもすぐには効きません。
がん以外の痛みの場合、レスキューはないかもしれません。痛み止めによっては早めの使用が適さない薬もあります。痛いときに使用する頓用薬があれば、その薬を使用して構いません。分からなければ、痛いときに追加して良い薬を担当医師に聞いてください。
🔒 実は私は、「痛いときに飲んで」という言い方そのものに、医療者としてずっと引っかかっています。「寝ていれば痛くないから」と一日中横になっていた方が、外出できるようになるまでの話も含めて、限定記事に書いています。
▶ 「痛い時に飲んでください」は、不誠実だと思う
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- 2. 追加の薬は、1日に何回まで使っていいですか
- 3. 医療用麻薬は、怖くないのですか
- 4. 痛みが増えたと言ったら、治療を止められませんか
- 5. 痛みを数字で聞かれたら、どう答えればいいですか
- 6. 痛み止めが効かないと感じたら、どう伝えればいいですか
- 7. 入院中、薬を手元に置いておけませんか
- 伝えることは、治療の一部
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